「理論を教えていただく機会はたくさんありますが、その中で生じた疑問について答えていただく機会はそうそうありません。」
MFさん 40代 教室運営 新潟市
ベーシッククラス アドバンスクラス 心を伝えるおたより講座
「丹生谷真美のフィニッシングスクール」を知ったのは今から十五年ほど前、雑誌のお稽古事特集の記事を読んだことが
きっかけでした。レッスン内容に憧れてはいたものの、月二回東京に通うことなど無理、とあきらめておりました。
しばらくして、小さな頃から学んできた茶道と、月一回東京に通い学んだヨーロッパのお菓子とテーブルセッティングを、
自宅で教え始めました。はじめは順調でしたが、生徒さんによっては私の想像の及ばない考え方をする方もいらっしゃいますし、
職人ではない自分がお菓子を教えるにはテクニックだけでなく、一人の女性として魅力ある存在でなければいけない、
自分にはそんな魅力はない、と悩み始めました。
ふと丹生谷先生の存在を思い出し、買ったばかりのパソコンで検索すると、HPを見つけることができました。
レッスンは、相談によって一日二回受講できること、時間も相談によって決められることなどが書かれていて、
「通えるかもしれない」と思い、先生に手紙を書きました。すぐに美しい字で書かれたお返事が届き、同封された地図を頼りに、
どきどきしながらお宅に伺ったことを思い出します。
先生は言葉遣いもとても美しく、エレガントでありながら、人を和ませる雰囲気をお持ちの方でした。
先生のお薦めによりベーシッククラスから受講し始めました。そしてまず感じたことは「花嫁学校」と言われる
「フィニッシングスクール」とは全く違うということでした。
例えば、授業中「自分は変えられるけれど、人は変えられない」と先生がおっしゃった時、私は「それは相手に対して
自分が下になることではないでしょうか」と尋ねました。
先生は「同じ事柄でも言い方を変えたり、態度を変えたりすることで、相手もまた変わってきます」と答えてくださいました。
その言葉を心に留めて行動すると、次第に周りにいる人の反応が変わってきて、人と接することが楽になってきたのです。
理論を教えていただく機会はたくさんありますが、その中で生じた疑問について答えていただく機会はそうそうありません。
一人でも授業をしてくださることで、知識を与えられるだけでなく、きちんと消化できるのだと思います。
「暮らし方の美」の受講後は、日常生活の中に美しさを見出し始めている自分に気がつきました。季節のご挨拶文がいわゆる
「手紙の書き方」の丸写しにならないために、季節の美しさをどのように表現したら相手に伝わるかしらと考えたり、
散歩をすると自然に生きる木や花々に目を留め、知っていたはずの四季の移り変わりの美しさに、改めて感動したりする毎日です。
日本の文学について教えていただいた時、一番驚いたのは、宮本武蔵の『五輪書』を薦められたことです。
茶道を長年学んでいながら、私の人生の中で一度も薦めていただいたことがありませんでした。しかし、人生を生きる上で、
そして様々なことを学ぶ上で、本当に大切なことが書かれていて、大変感動いたしました。
先生の教室に通い始めてから、知らないことの多さに恥ずかしさを覚え、本棚に飾ってあった本を読み返すようになりました。
先生は西洋文化、日本文化、それぞれを深く勉強されているので、どちらかに偏った知識ではなく、現代における日本女性に
必要な教養とは何かを学ぶことができました。
近頃流行の「マナー」に関しても、「臨機応変が大切」とおっしゃりながら、私が投げかける様々な状況でのマナーに関する疑問に、
的確な「臨機応変の答え」を教えてくださいます。
丹生谷先生から学んだ一番大切なことは、「知らないことを知っている優越感」を育むのではなく、「感謝の気持ちを忘れず、
誇りを持って生きる女性」になろうとすること。
「すぐにセレブになれる方法」ではなく、まるで「樽の中で熟成されるワイン」のように、日常生活に美と喜びをみつけ、
日々を振り返った時に「昨日よりも今日の自分」「去年よりも今年の自分」がよりよく成長していることに気がつくこと。
「花嫁修業」なる言葉は現在死語になりました。けれど「大人の女性として豊かな教養と美しい振る舞いを身につける」ことは、
どんな時代でも大切なことだと思います。今の自分を成長させたいと思い悩んでいる人は、ぜひ丹生谷先生のところにいらしてください。
自分も、周りにいる人達も、幸せになることでしょう。このようなことを書きながら、私もまだまだ修行中の身。
これからも丹生谷先生のもとで学び続けてまいります。